ボローニャ便り 11月19日

11月19日(月)

エータベータ就労9日目

真冬物のコートを持参せずに、イタリアの冬に完全に油断をしていた私には、今日は身も凍るような寒さでした。

幸い、エータベータの女の子が暖かいガウンを滞在中いっぱいまで貸してくれたので、乗り越えられそうです。

ジェンティーレ(親切)!!

 

今日はエータベータでイタリア料理のじゃがいものニョッキを作りました。

じゃがいも、小麦粉、卵、お塩を混ぜ合わせ、フォークに押し付けながら貝殻のような形を作ります。

まずは茹で方から。皮をむいて小さくカットすれば、茹で時間や茹でた後の手間が簡単になります。

ですが、その方法だとじゃがいもが水分をより吸収してしまい、小麦粉の分量をさらに足さなければいけないので丸ごと皮つきのまま茹でる方法がベストだと教わります。

また、ニョッキにするじゃがいもの種類は中身が白いものより、黄色いものの方が適しているそうです。

中身が白い物は身が硬いので、じゃがいものオーブン焼きやフライドポテトに向いています。

その為、もし身が白いものをニョッキに使う場合は小麦の量が逆に少なくなります。

卵の量は基本じゃがいも1kgに対して1個ですが、分量の調整がとても難しいのでじゃがいもと小麦粉の量を調整する事が大切だと学びました。

私の作った生地は比較的水分が多く、小麦粉が少なくてベタベタしていました。その為生地同士がくっつき易く、ペンネの形を作っても少し時間が経つと形が崩れていました。

もう少し小麦粉を足せばよかったかなと反省です。

そして、ペンネに和えるソースとしてアラビアータソースを作ります。

アラビアータの語源はイタリア語の”怒っている”という形容詞のArrabbiatoという言葉から来ており、その名の通りトマトソースの赤と唐辛子の辛味がそれを表しています。

材料はオリーブオイル、トマトソース、唐辛子、ニンニクにお塩といった非常にシンプルなソースです。

お昼はエータベータにあったいくつかの残り物をワンプレーと形式で食べました。

じゃがいものペンネは食感がモチモチしており、日本の芋もちを食べやすいサイズにカットしたような印象を受けました。

アラビアータソースは非常に辛く、とても寒い丁度今日のような日に食べるのにぴったりな、体が温まるソースでした。

とても美味しかったです。

 

エータベータ就労後は、代表のジョアンさんとジョバンナさんが今年の9月にオープンした、エータベータのもう一つの事業所に車で連れていってくれました。

FARE#TAGというプロジェクト名で、「タグをつける」「跡を残す」と言った意味があるとジョアンさんが説明してくれました。

イタリアで近年問題となっている、若者(特に17〜20代前半)を対象とした職業訓練を行うスペースとなっているそうです。

3つの職業訓練スペースは、利用者さんのそれぞれの興味に合わせて、どのスペースで働くかを選ぶ事が出来ます。

・コンピューターを使ったテクノロジーを学ぶラボラトリー

・工房スペース(木工とガラス食器の製造)

・販売スペース(アクセサリー、ガラス食器、木工ガング)

その他、以下2つのスペースがあります。

・エータベータ内の事務を行うスペース

・展示ギャラリー

どの場所も、ジョアンさんの“若者を助けたい”“子供たちの為にこういう物を作りたい”という想いを通じて造られたスペースがそこにはあり、一層エータベータの魅力に触れた一日となりました。

Nより