【9月13日】ボローニャ修行の9日目(ラザニア作り)
今朝は、日本の学生ボランティアさん(2人)とのETA BETA。僕がバス停につくと、栗原さんが学生さん2人と話をしていました。そして、僕も挨拶をして、バスに乗ります。そして、
ああ、この景色だったな、僕が最初に「道を覚えよう!」って思って意識して覚えることをしたのは…。
「この高架が目印で」
「あの大きなビルが見えてくると、ちょっと意識した方がいいんです」
そんなことを伝えていきました。
そして、ETA BETAについて、朝の挨拶が始まると… ETA BETAの方からも、新しい人が入って来まして…と紹介があり…
いつもよりも3人多い中でのミーティングの始まりです。
それを丁寧にやっていくのが印象的。
そして、やることが決まったら、そっちにすぐに切り替わるのも、印象的。
僕は、スフォッリャという生地作り。新しい研修生も一緒になっての生地作り。…だいぶ覚えてきたものの、
「手の感覚で覚えるんだよ」
というところにはまだいってなく、「これでいいですか?」「うーん、少し水を足しましょう」
そして、生地を作ると、寝かしましょう。
「僕も、少し寝てきます」
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そして、少し置いた生地を延ばして…
次はベシャメラソースです。
これも、「これは、ねてるがやってね」ということで張り切ります。そして、これもまた、
「よくみてね。この感じ」
すこしずつ“デジタル”な思考から、“アナログ”な思考になってきている僕がいます。デジタル思考を止めてみると、最初は不安だったのですが…次第に世界が新鮮に見えてきています。「こんなにソースが固くなってきたか」「うん、ちょっとサーレが足りないな」
そして、ラザニアように生地をカットしたら、茹でる時間です。そして、茹で終えたらいよいよラザニアの成形。器にバターを塗って、パン粉を敷いて、生地おいて。ベシャメラソース、ラグーのソース、パルミジャーノ。生地おいて、ベシャメラソース、ラグー、パルミジャーノ…少しずつラザニアが出来てきます。
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そして、
この日は、ETA BETA代表のジョアンさん、キッチンの責任者のジョバンナさんとの振り返り。
「大切なことは、一人ひとりが自分自身に気づいて、自分を成熟させていくこと」
「ここでは、一人一人がその人として育つためのサポートをしています。なので、お互いに支え合うことが大切。職員は、最初やることを伝えたら、あとは見守るだけです。なので、職員の数もそんなに多くはありません」
「ここで育った人。その人たちは、みんな“違う個性”の人として、成長していきました。それが、大切なことなのです。全体として、沢山の可能性がここに現れるのですから」
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それから、ラザニアを食べて、アルテサルーテ劇団へ。
時間は、いつもよりも40分位遅くなっていました。そして、僕は、「すみません、やっぱり仮眠が必要です。少し、遅れていってもいいですかね?」
「よいと思いますよ。15分遅れていきましょう」
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劇場に到着すると、舞台の人と挨拶したり…昨日と違う会場なので送っていくよ。「ありがとう」
昨日までも、人が集まったら始まる式だから、少し遅れても、これがイタリア流…
って、思っていたら違っていました。
「ねてる、ねてるは、ほんと時間がないのだから遅れてきたらダメだよ」
(…と言われたのだと、思います)
そこで、思ったのは、
全体として、時間遅くなってもよい…とか、そういうことではない(人によってそれは違うし、時期によっても勿論ちがう…)っていうことを、
あらためて、思いました。
イタリア人は、ゆっくりしている…
って、ことはないな…と。でも、おそらくなのですが「寛容」という価値観はあって…その日は欠席の人がいたり(理由はわかりませんし、連絡もあったのかも知れません)、遅れてくる人もいましたが、僕がついて少しするとすぐに練習スタート。…なので、ほんと、ここは僕が遅れてはいけないところだった(そして、それは全体のためということもあるのでしょうが、それ以上に僕のためを思ってくれるのが、とてもよくわかり…ほんと、「個人の成長」を考えている“文化”なのだなと、僕は思いました)。
そして、ここは日本公演のお楽しみなので詳しくは書きませんが、台本にないアイデアが挿入されて…そして、その時の監督と担当の俳優さんの目のキラキラしていること!
そして、「これはどうなんだ?」って僕に聴くときの、ほんと“学びたい”という時の、“知らないところから聴く”感じ。その時の、知っている者への敬意のまなざし。
とっても、とっても、印象的でした。
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そして、熱い打ち合わせがあって、その日は終了。
僕も、少し劇場で横になり…
「ねてるさーん、どこですか?」という栗原さんの声で目覚めて起きて。
疲れが出来てきている…
でも、充実感も確かにある…
二週間が終わった一日でした。
◆ラザニア
◆劇団公演
乞う、ご期待!!
増川ねてる