ボローニャ便り 11月5日

2017年5月より、東京ソテリア、ボローニャ精神保健局、エータベータ社会的協同組合との連携による日本・イタリア共同就労支援プロジェクトの2018年11月期が本日よりスタートしました。

今回、就労継続支援事A型業所ソテリアエンプロイメントのメンバーで、このプロジェクトの為に渡伊したNさんと支援員である私は、ボローニャ中心街にあるアパートで共同生活を送りながら、この一か月間、エータベータ社会的協同組合(http://www.etabeta.coop/)にて、調理を学びながら、イタリアのメンバーと共に協働していきます。

エータベータでの就業は、朝の9時より。Nさんにとって、エータベータでの就業初日は、まずは、自己紹介から。イタリア側のメンバーは、このプロジェクトの責任者でもあるエータベータ副代表のジョバンナさん、17年もエータベータに勤める愛情深く、パスタ打ちの名人ロザンナさん、ボローニャ精神保健局の利用者5名です。そして、プロ仕様の調理場、有機栽培による巨大な農園、イベントスペース、木工やガラス工房を見学。その後は、ジョバンナさんとNさんと共にこの一か月の間、エータベータでの学ぶべき課題やスケジュールを確認。調理技術習得のみならず、日本と異なる中でのコミュニケーションの大切さについての話し合いもしました。

後半の時間では、早速、イタリア側のメンバーと共に作業。農園で収穫された野菜(ビート)の入った手打ちパスタ (ストロッツァプレーティ)を作り。気候や様々な条件が異なるイタリアと日本間で、エータベータで学んだレシピを日本の現場で調理へ携わっているソテリアエンプロイメントのメンバーへ伝えていくという課題は、Nさんにとって今回、大きな任務となっていきますが、彼女の初日の感想は、“エータベータがプロフェッショナルな就労の場であり、尚且つ、皆が楽しく働ける場所であること”。感覚や経験が求められる調理技術を限られた時間の中でいかに伝えていくかということは、エータベータ側にとっても決して簡単なことではありませんが、メンバー全体と個々のバランスをとりながらプロフェッショナルを育てていく大きな配慮がそこには、存在しています。ボローニャでの社会的協同組合での就労、そして、日常の生活を通しての大きな学びへの期待に満ちた日となりました。