11月29日(木)
エータベータ就労14日目
エータベータでの就労も、最終日となりました。
今日は野菜エキスパートのステファニアさんから、たくさんのレシピを教わりました。
1つは、ソテリアエンプロイメントで行なっている移動売店用のレシピとして、イタリアの伝統的なパンのティジェッレ(TIGELLE)。
2つ目は、3種類のお米のリゾット。
3つ目が、昨日下準備をしておいたノルマソースのパスタです。
ティジェッレの基本の材料は小麦、牛乳、お水、バター、お砂糖、お塩、イースト菌です。
お砂糖は入れても入れなくても良いが、入れると生地の発酵が促進されると教わります。
材料を順番に混ぜ合わせて、暖かい場所に置いて発酵をさせます。冬場は発酵に適した温度の24〜25℃に設定をしたオーブンに入れると、より良いそうです。
目で見て確認をして、生地が2倍程度まで膨らんだら発酵完了のサインです。
時間は夏場と冬場、気温と湿気によって変わってくるので、その都度確かめる事が大切だと言っていました。
3種のお米のリゾットは、ラディッキオという野菜のリゾット、カボチャのリゾット、ビートのリゾットでした。
オリーブオイルを熱して玉ねぎを炒め、お米と野菜のスープ、具材を入れて炒めます。お米が十分な固さになるまでスープを補充しながら炒め続け、最後にバターを和えて完成です。
ラディッキオのリゾットのみ特殊な工程が続き、見た目を良くする為に型にラディッキオを敷いてリゾットを敷き詰め、オーブンで焼いていました。
ラディッキオは苦味のあるリゾットなので、砂糖で甘く煮た玉ねぎを乗せていました。相反する味を同時に楽しむ事ができ、非常に美味しかったです。
カボチャのリゾットにはアマレッティというイタリアの焼き菓子を砕いて散らしていたのも面白く、印象に残りました。
ノルマソースのパスタは以前持ち帰ったレシピとはまた少し異なり、今が旬ではないフレッシュトマトの代わりにトマトソースを使って作りました。
料理に正解や決まりきった分量は何一つなく、アート(見た目)であり、味を楽しむものであり、作り手によって自由に無限大に変化していくものなのだと思い知らされました。
基本的なレシピはもちろん学ぶ必要があります。でも、そこからどうアレンジするかは料理人次第。
分量よりも、調理の感覚や目利き、手の感触を研ぎ澄ませる事が、料理人にとって何よりも重要なのだと教わりました。
今回のエータベータでの就労を通して、その事を強く学んだ1ヶ月間となりました。
最後に、エータベータの皆さん、精神保健局のドネガーニ先生、カテリーナ先生、イタリアで関わってくれた皆さん、共同生活をして通訳をしてくださった栗原さん。
そして、イタリアでの生活・就労の機会を与えてくださったソテリアエンプロイメント代表の野口さん、塚本さん、本当にありがとうございました!
Nより