ぶんたね こどもソテリア小石川

子ども第三の居場所 ぶんたねってどんな場所?

「本当に、子どもに『第三の居場所』なんて必要なの?」とか「ぶんたねってどんな場所なの?」ってよく聞かれます。その時わたしは、「ぶんたねは、ドラえもんに出てくるのび太くんたちの【空き地】みたいな場所かな~」と答えています。

のび太くんは、学校ではなかなかうまくいかなくて、ゼロ点のテストを返されてばかりでした。でもきっと、そのたびにあの【空き地】に立ち寄って、ドカンの上に座って空を眺めたり、ドカンの中にゼロ点のテスト答案を隠したりしながら、気持ちを切り替えてなんとか、お家に帰ったんだろうと思います。のび太くんにはドラえもんという素晴らしい存在がいてくれたけれど、もしも、あの空き地がなかったら…?学校から、ゼロ点のテスト答案をもってそのままお家に帰らなくちゃいけなかったとしたら…?毎日、どれだけ気づまりな思いをしていたことでしょう。

だから、もしこの記事を読んでくれているあなたが、「ぶんたねってどんな場所なのかな~?」と疑問に思っていたら、どうぞあの【のび太くんの空き地】を思い出してください。きっと、そんなに間違った答えにはたどり着かないはずだから。

ぶんたねQ&A

「ヤングケアラーとかこどもの貧困とか、学校でもたくさん習ったし、ニュースでも見ました。そういう子もどこかには、いるんだろうな・・・。でも、ぼくは、まあ、きっとそういう子ではなくて、【ふつう】の家の【ふつう】の子どもです。病気の家族もいないし、ウチは貧困家庭でもないと思います。家に帰れば毎日ご飯は普通にあるし、夏休みには毎年、飛行機に乗って旅行に行くし、学校も塾もスイミング教室も時々嫌だけどがんばってまあまあ普通に行ってます。だから、特にこれといって困ってる子どもではないのですが、そういう僕でも【ぶんたね】には行っていいんですか?」(小6男子)
「もちろんです。のび太くんの空き地のことを思い出してみて。あの場所は、どんな子どもでも入っていいでしょう?同じように、特別な困りごとがいまないあなたのことも、ぶんたねは大歓迎ですよ」(ぶんたねスタッフ)


「小学生しか使えませんか?」(中1女子)
「いいえ。赤ちゃんから大きなお兄さんお姉さんまで、誰でも入れるし、誰でも遊んでいけますよ。そんなところも、のび太くんの空き地と同じです」(ぶんたねスタッフ)


「利用にあたって料金は本当にかからないのですか?どうして無料で使えるのでしょうか・・・」(小学生の母)
「無料でご利用いただけます。たくさんの地域の目で見守られて子どもたちが成長する場を創りたい、
という思いを日本財団さんと東京ソテリアとで共有し、無料でサービスを提供しています。
大人も一緒に利用できます。大人の食事代は300円いただいています。
いただいたお金は、食材費に充てさせていただきます。」(東京ソテリア)


「障がいのある子どもも利用できますか?」(未就学児の母)
「お子さまの特性によりますが、可能な限りご利用いただけるように体制を整えております。実際、神経発達症、精神遅滞、ダウン症といった障がいをお持ちのお子さまに、すでにご利用いただいております。どうぞご相談くださいね」(ぶんたねスタッフ)

ぶんたねのいちにち

平日

14:30 下校中の子どもたちが、外に設置してある無料麦茶を飲みに立ち寄りにきました。
一度お家に帰った子たちも、宿題をもって集まってきました。 1階の大きなテーブルにノートを広げて、おしゃべりしながらのんびり宿題に取り組みます。
「お家でやるよりも、気持ちが切り替わって集中できるから、ここでやるのが好き」「友達と一緒だったら、宿題をおわらせることができるから、いつもここでみんなでやることにしてるんだ」
毎週、ぶんたねを居場所にしてくれているお友だちがスタッフと一緒に来ました。スタッフはいつも、小学校の前までお迎えに行っています。道中もおしゃべりしたり遊んだりしながら、楽しく歩きました。
15:00 1階では子どもたちが宿題やオヤツで、めいめい自由に過ごしています。 手芸セットを持ってきた女の子たちもいます。今日はフェルトでオリジナルのマスコットを作るみたい!
2階・3階では地域の子どもたちが飛び跳ねて元気に遊んでいます。
16:00 1階に集まっていた子供たちはそれぞれ帰ったり、お稽古ごとに行ったりしました。
残った子どもたちは2階で漫画を読んだり、持ち込みのゲーム機で自由に遊んでくつろいでいます。
3階では、よく来る子どもたちが、スタッフとおうちごっこに夢中です。ママはいないけど、そのぶんのびのびして遊べるみたい。
16:30 3階のお友だち、お母さんがお迎えに来ておうちに帰りました。
残っていた子たちも、帰る時間を気にしている様子です。
「次いつ来るの?」なんて相談も聞こえてきます。

休日

11:00 近くの幼稚園にいっている子が、お母さんとぶんたねに到着しました。 お母さんは今日遠くに行く用事があるそうで、いったんここでバイバイです。お昼ごはんまでスタッフといっしょに、室内を探検しながら遊びます。
12:30 お昼ごはん 今日のメニューはカレーライスです。皮むきなど簡単な調理にぶんたねスタッフと挑戦して、みんなで一緒に食べました。 お腹がいっぱいになって少し緊張もほぐれたみたい。
13:00 窓際の、気持ちいいソファでお日様を浴びて、ごろごろくつろぎながらスタッフとおしゃべり。お家にない玩具で遊んだり 楽器を鳴らして遊んだりもします。
15:00 おやつタイム!お家から持ってきたクッキーをみんなで少し食べました
15:30 館内全体を使って、かくれんぼや宝探しゲーム!とっても楽しそう。
近所の小学生がふらっと立ち寄ってくれました。初めて会うけど、一緒にあそぶとあっという間に仲良しだね!
17:00 お迎えで帰宅

ぶんたねでできること

  • 居場所としての利用(子どもだけですごすのもOK!ぶんたねスタッフたちが柔らかくふんわりと見守る中で、ママがいなくてもみんな安心して過ごしています)
  • ごはん、おやつを食べること(持ち込みOKです。提供もしております)
  • 送迎(近隣小学校や、放デイまでのお迎え。面談、所定の登録手続きが必要です)
  • 工作あそび
  • 宿題

ご利用者様の声

  • 不定期の主に日曜日にお邪魔させて頂いています。時々クッキングに参加させて頂き時間を過ごさせて頂いています。自宅で手が回らない分の宿題を少しでも済ませて帰ってくるので助かりました。楽しみが出来たようで私も気持ちのゆとりが出来ました。(小石川太郎さん・小学校高学年の保護者)
  • 週末、どうしても両親ともに不在にしなければならず、まだひとりで留守番ができない年齢の子どもたちの預け先がなくて困り果てていました。小学生と未就学の子どもを同時に預かってくれる場所がどこにもなかったんです。ぶんたねに相談したところ、同時に2人を預かってくれると伺い、大変助かりました。お昼ご飯も食べさせてもらい、本人たちもとても楽しかったようです。(パンダぱんさん・小学校低学年・未就学児の保護者)
  • 週1で小学校までぶんたねスタッフさんに迎えに来てもらっています。学校からの帰り道、ぶんたねスタッフさんと歩くことで、いつも(母)と違う特別感があるらしく毎回楽しみにしています。利用を始めてから、親の心に少しゆとりができ、他兄弟と関わる時間を増やす事ができました。(まめままさん・小学校高学年の保護者)

チラシ(PDF)

あなたの街にアルテ・エ・サルーテがやってくる! あなたも合唱で参加しませんか?

東京ソテリアでは、2018年10月、ボローニャで活動するアルテエサルーテ演劇集団を招聘し公演活動をおこないました。その活動は大きな反響を呼び、2021年10月、日本との共同制作により映像作品として上映されました。精神科病院を撤廃したイタリアで、自ら障害と向き合う人々が創り上げた舞台は、状況が大きく異なる日本の観客にも強烈なメッセージを投げかけます。そして、2022年10月にも新たなマラー/サドの舞台を作り上げます。ボランティアとして合唱に参加いただける方を募集します。

■ 2021年公演ホームページ
https://marat-sade.com/

今回は、マラー・サドの演目を福島・山形・東京・名古屋・沖縄の5都市にて公演予定です。そこで、沖縄・山形・東京公演での合唱隊メンバーを募集します。

■ 公演日

  • 沖縄(2022年10月5日)
  • 山形(2022年10月7日)
  • 東京(2022年10月10日)

 

■ 歌唱曲 Mattia sì, ma schiavi no

※参考 作品紹介(多言語配信版) https://theatreforall.net/movie/maratsade/

Mattia sì, ma schiavi noは、劇中ラストで使用される曲です。ボランティアとして参加いただくのは、この曲のみです。歌詞はこちらです。

 

■ 応募条件

  • 18歳以上
  • 演劇に興味があること
  • 精神科受療経験がある者、精神科医療従事者、地域市民、学生
  • 担当医や支援者と情報交換をさせていただくことに了承いただけること
  • 主治医の理解を得られること
  • イタリア語の歌詞を覚えられること
  • 謝金等のお支払いがない旨了承いただけること
  • 日本国内での稽古、リハーサルに参加可能であること(交通費は自費となります)
  • 本番の日程に必ず参加できること

お申し込み

👉 お申し込みはこちら

※人数制限有。申し込み後に採否のご連絡をします。

■ 申し込み締め切り 2022年6月30日


アルテ・エ・サルーテ

エミリア・ロマーニャ州立ボローニャ地域保健連合機構精神保健局の患者達によるプロフェッショナルな劇団である非営利団体

マラー・サド

「マラー/サド(マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者によって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺)」
フランスのシャラントン精神病院に収監されているマルキ・ド・サド侯爵が、患者たちを使い、フランス革命指導者であり、後にシャルロット・コルデーにより浴槽で刺殺されるジャン=ポール・マラーのドラマを描くという設定の劇中劇。実際に精神障害や社会からの疎外を経験した俳優達が、芸術的な感性と巧みな演技力で、革命、そして、人間としての自由を表現している。イタリア国内ならず、中国やスペインでの海外公演でも高い評価を得ている。
脚本:ペーター・ヴァイス/脚色・監督:ナンニ・ガレッラ/オリジナル音楽:サベリーノ・ビテ
制作:エミリア・ロマーニャ演劇財団 アレーナ・デル・ソーレ劇場(ボローニャ)、エミリア・ロマーニャ州立ボローニャ地域保健連合機構精神保健局

身体・知的および精神の障害をもつ避難民の受け入れについて

特定非営利活動法人 東京ソテリア(障害福祉サービス事業)は、混迷するウクライナ情勢を受け、その人道支援の一環として、各国からの障害(身体・知的および精神の障害)をもつ避難民を受け入れてまいりたいと考えます。
私たちは、政府および自治体、国連の認定等を受けた避難民(Ukraine、Russian Federation、周辺各国)のなかの、障害者・児とその家族に対し、居住場所や地域活動・就労の機会の確保のほか、必要な療養・療育につなぐ相談支援(日本語、ロシア語または英語で対応)を行う用意があります。
難民への支援に関係する皆さまに、本法人の取り組みの積極的な活用をご検討いただくとともに、この危機を乗り越える国際的な障害者支援のネットワークが広がることを願います。
以上

本件へのお問い合わせは、
東京ソテリア事務局(塚本/栗原)まで
電 話:03(5879)4970(日本語)
メール:admin@soteria.jp(日本語、ウクライナ語、ロシア語または英語)

2022 年 3 月 16日