ボローニャ便り 11月14日

11月14日(水)

エータベータ就労7日目

今日はエータベータで夕方から夜にかけて、AUSL di Bologna(ボローニャ地域保健機構)のイベントがあり、その下準備をお手伝いしました。

まずはスイーツのフロッラ(FROLLA)とテネリーナ(TENERINA)を作ります。

それぞれのチームに分かれ、私はテネリーナチームになりました。

フロッラはお菓子用の生地の総称で、フロッラチームはタルトの生地を作っていました。

テネリーナはイタリアのエミリアロマーニャ州で有名なチョコレートケーキの事で、厚さ2cm程の薄いケーキになります。

カフェでもガトーショコラというメニュー名で提供しており、日本で実際に作っていたので今回は工程を確認しながらの作業でした。

その後にみんなのお昼ご飯用にじゃが芋のオーブン焼きとVELLUTATA(ヴェルッタータ)というスープを作りました。

エータベータのオーブンはとても高度なもので、蒸気を発生させて焼くことが出来ます。茹でたり蒸したりするのと同じ効果があり、じゃがいものオーブン焼きでは茹でる工程を省いてオーブンで焼く事が出来ました。

ヴェルッタータはビロードのように滑らかな“食べる”スープの事で、鍋にオリーブオイルを入れ、ネギを炒めてお水とにんじん、じゃがいもやかぼちゃ等を煮て、柔らかくなったらミキサーにかけて食べる料理です。じゃがいもを入れることでスープの密度をより濃くする効果があるそうです。

味付けは別で作った野菜のスープとお塩のみ。化学調味料は一切使わず、野菜の甘みと旨味だけのとてもヘルシーなスープです。

 

 

 

 

 

普段はもちろん、食欲が無いときにもサラサラ食べられるので、イタリアに来て個人的に大好きな料理の一つになりました。日本に帰ってきたら、自分の家でも作ってみようと思います。

Nより

ボローニャ便り 11月13日

11月13日(火)

エータベータ就労6日目

そろそろ日本の湯船が恋しくなってきました。

ボローニャでの生活は、朝晩の冷え込みはとても厳しく、昼間はとても暖かい日が続いています。

今日はエータベータでラザニアを学びました。

ラザニアは普通、パスタシートを使って作りますが今回はクレスペッラ(CRESPELLA)という薄いクレープに似た生地を代わりに作ります。

調理時間のかかるラグーソース(ミートソース)から始まり、それからクレープ生地のクレスペッラ、白い牛乳のソースのベチャメラソースを作りました。

最後にパルミジャーノの用意し、層のように重ね合わせてオーブンで焼いて完成です。

調理をするに当たり、エータベータの責任者のジョバンナさんが、まずはケガをしないための包丁の捌き方を丁寧に教えてくれます。

そして、何故その材料を使うのか、それにはどんな効果があるのか、どういう状態まで調理するといいのかまで、わかりやすくお話しをしながら教えてくれました。

 

エータベータの就労後、夕方に晩ご飯用の食材を買いに八百屋さんへ。同じく買い物に来た人でいつもよりも混んでいました。一緒に共同生活をしている職員のかずみさんが、順番に食材を購入するのを待ちます。

かずみさんの番になり、店員さんが「次に来たお客さんは?」と言うと、その時丁度やって来た年配の女性が「私が…」と割り込んできました。イタリアでは割り込みは良くある事だそうです。

ですがその時一緒に並んでいた紳士なお兄さんが、「自分達の方が先に並んでいる。次はこちらの女性の番のはずだ。」と店員さんに伝えてくれたので、順番通りに買い物をする事が出来ました。

その出来事を側で見ていて、もし自分の場合と置き換えたら、紳士な人もその場に居なかったら、自分は同じように主張出来ただろうか?

そんな事を考えました。

今回の渡航で私自身の一つの目標として、「自分の主張をハッキリ伝えられるようになる事」があります。

イタリアでは、皆んな自分の考えを直ぐに相手に伝えることに長けています。

私にとって、その光景はとても刺激的な出来事でした。

Nより

ボローニャ便り 11月12日(2)

11月12日(月) エータベータ就労11日目

今日はボローニャの伝統的なパスタである、トルテッローニ(Tortelloni)を学びました。

トルテッローニはパスタの中に食材を詰めたもので、日本で言う餃子とよく似たパスタになります。

形が少し特徴的で、お腹のおへそをモチーフにしたパスタです。

また、大きさによって名前も変わり、スタンダードなサイズのものがトルテッリーニ(Tortellini)、それより大きなサイズがトルテッローニになります。

そして、パスタ生地には小麦粉である00粉(ゼロゼロ粉)に、南イタリアの暖かい地域で栽培されるセモリナ粉をブレンドして、よりしっかりした食感を作り出します。

主にパスタの中に詰められる食材は様々で、かぼちゃなどの野菜からチーズ、生ハムまであります。今回は王道のリコッタチーズを詰めました。

リコッタチーズにパセリ、卵黄、パルミジャーノ、お塩で味付けをして中身を作ります。

タリアテッレ麺のように生地を伸ばした後乾燥させるのとは対照的に、トルテッローニは生地を伸ばしてすぐ生地が柔らかい状態のうちに中身を詰めていきます。

そしてみんなでいざ生地を包んでみるも、複雑な形でこれがとても難しい。

生地を伸ばしすぎて穴が空いてしまったり、中身が飛び出てしまったり、上手く教わった通りの形にならなかったり…

今回詰めた具材は味がとてもしっかりしているので、和えるソースはバターとサルビアのみのあっさりとしたソースです。

私以外のエータベータのメンバーは以前トルテッローニを習っており、今回は復習という形で習っていました。

それを見て、料理は何度も何度も数や経験を重ねて初めて、だんだんと身に付いてくるのだとわかりました。

 

夜はマジョーレ広場を通り、とても素敵なピアノの演奏が聞こえたので側に座り、広場を通る人を眺めていました。

荘厳な教会と古い建物の淡い光に包まれた幻想的な景色の中で、自分がまだイタリアにいる事を夢のように感じていた一日でした。

Nより

ボローニャ便り 11月12日(1)

11月就労第二週目

先週、エータベータ社会的協同組合にて、カルボナーラやパスタ生地作りを学びました。学んだレシピを再度一つ一つ確認し、日本で働くソテリアエンプロイメントメンバーへ伝えたNさん。以下は、そのやり取りの記録です。

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皆さん、こんにちは。

Nです。

カルボナーラの質問について。

①ペコリーノの方が味が良い気がしたが、チーズの種類にこだわりはあるか

→イタリアの伝統的なレシピでは、パルミジャーノの使用します。

ペコリーノでも構わないがペコリーノは癖が強いので、カルボナーラに使われるベーコンも塩気があり味が強く、癖が強すぎるパスタになってしまいます。

ですが、ペコリーノにも色々な味の種類があるので、どのチーズを使うかによっても変わってくると思います。

エータベータの責任者のジョバンナさんは、ペコリーノだと癖が強くなるのでパルミジャーノの方をお勧めしていました。

あとは好みの問題もあるので、カフェで調整すると良いと言っていました。

エータベータでの食事の際は、パルミジャーノを後からかける用に用意されていて、人によってはそのままかけずに食べる人、山盛りかける人など個人で調整をしていたので、やっぱり好みの問題もあると思います。

②以前のレシピは牛乳とあるが、牛乳はもう入れない感じか

→以前のレシピは卵の在庫が少なかったため、その調整をする為に牛乳や白身を使用しました。

でも、イタリアの伝統的なレシピは卵は黄身のみ。牛乳は使いません。

カルボナーラを作る過程で卵の大きさが小さい、少ない等で水分が少なく、その為にパスタが乾燥し過ぎてしまう場合があるので、調整の為に白身を入れたりしてもOKだそうです。

ジョバンナさんは、自分の家庭で作る時は卵の白身を使う事があると言っていました。

基本的に調整をする時は、卵の白身またはゆで汁、オリーブオイルで調整をします。牛乳はほとんど使わないそうです。

まずは伝統的なレシピで作ってみて、それから何をレシピに足していくのか、調整をしていくのが良いと言っていました。

Nより

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本日、エータベータでは、ボローニャの伝統的料理であるリコッタチーズの詰め物をしたトルテローニ作りを学びました。卵入りのパスタ生地を作り、詰め物をし、指輪の形に一つづつ成型していく。茹でた後、バターとサルビアであえて出来上がり。

とても美味しく出来上がりました。